血管炎薬タブネオス 新規の投与中止を
投与後に20人死亡 製造販売元が注意喚起
キッセイ薬品工業は、国内で販売する血管炎治療薬「タブネオス」の投与後に胆管消失症候群(VBDS)を含む重篤な肝機能障害が現れた症例があり、患者20人の死亡が報告されているとして、新規患者への同剤の投与を控えるよう注意喚起を行っている。
【関連記事】
医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページで、適正使用に関する情報として掲載している。それによると、投与後に死亡した20人には、同剤との因果関係が不明な人も含まれている。ただ、VBDSに関しては市販後に重篤な症例が国内で22例(うち死亡13例)報告されている。
同社は、既に投与している患者へは肝機能障害のリスクや代替治療を十分に説明し、継続投与の是非を慎重に判断するよう呼びかけている。投与の開始前と期間中は定期的に肝機能検査を実施し、肝機能検査値の異常が認められた場合は投与の中止を求めている。
特に投与開始から3ヵ月間は肝機能障害の発現に注意が必要で、投与中止後も肝機能検査値が正常化するまで注意深く観察するよう要請。投与中は、肝機能障害に伴う自他覚症状の発現について注意深く観察する必要があるとしている。
同剤は、アムジェン社の完全子会社のケモセントリクス社が開発。キッセイ薬品は17年に日本での開発・販売権を取得し、21年9月に厚労省の製造販売承認を得て、22年6月から国内で販売している。国内で使用した患者数は推定約8,500人。
同剤を巡っては、米国食品医薬品局(FDA)の医薬品評価研究センターが26年4月27日、有効性が示されていないことや、承認申請の書類には重要な事実に反した記載が含まれていたことが明らかになったとして、米国での承認撤回の提案を公表していた。
一連の報告や状況を踏まえ、上野賢一郎厚労相は5月18日に記者会見を開き、同剤について必要な安全対策を速やかに検討していくと表明。また、医療現場で新規の患者には投与しないよう呼びかけた。
医療介護経営CBnewsマネジメント
【関連記事】

